土日になると平均500kmくらいはドライブして写真撮影の旅に出るのが最近の日課なのですが、わざわざ遠出しなくても近場に絶景がありました。
車で30km程の支笏湖の辺りにある苔の回廊に行ってきたので、その時の写真や現地への行き方を書き記して行こうと思います。
苔の回廊に至るまでには、緩やかな登山道を歩く必要があるので、ラフな格好ではなく、登山をするときの格好で行くことを強くオススメします。
苔の回廊とは
樽前山が噴火したときに流れ出た溶岩が、沢水等により侵食された回廊状の渓谷で、両サイドそびえ立つ岩壁には苔が密生しています。
苔の回廊のすぐ近くには、苔の洞門という千歳市の観光地があるのですが、岩の滑落で洞門内に入れなくなっただけでなく、平成26年の大雨の影響で、見学することすらできなくなってしまっています。現在では、駐車場にすら立ち入れなくなっています。
それに対して、苔の回廊は、回廊内を散策できますし、大々的に観光地化されていないので、秘境感があって最高でした。
苔の回廊との出会い
苔の回廊の存在を知ったのは、支笏湖の北側の恵庭岳に登った時でした。少し話をした登山者に、苔の回廊という道があることを教えてもらったのです。
ネットには、あまり役に立つ情報が無かった中、いろいろがんばってやっと行ってきました。
苔の回廊へのアクセス・行き方
苔の回廊への入り口は紋別橋
苔の回廊への入口は楓沢にかかる紋別橋です。紋別橋から楓沢に降り、上流へ歩いていきます。
楓沢には普段は水は全く流れていないので、沢といってもただの砂道、山道なので安心してください。
楓沢にかかる紋別橋は、モーラップキャンプ場を過ぎてから4つ目の橋です。モーラップ橋→支笏小橋→樽前橋→紋別橋の順番です。
苔の回廊への入り口は、上のマップのマーカーアイコンを挿した「紋別橋」です。紋別橋の真下の楓沢へ降りて、そこからはただただ上流にむかって楓沢沿いに歩くだけで苔の回廊に到着します。紋別橋の喜茂別町側から楓沢に降りやすくなっています。
もう一つのアイコンPマークは僕が今回駐車場に選んだ場所もモーラップ無料駐車場。
駐車場については次で説明します。
苔の回廊駐車場
苔の回廊専用の駐車場は無いです。駐車場ではないけど、駐車可能なスペースはいくつかあったので、まとめておきます。
紋別橋横のスペース
紋別橋横(千歳市側)に1台駐車できるスペースがあります。理想はここに駐車して数十メートルあるけば、楓沢なんですけど、僕が行った時はすでに先客がいてダメでした。
樽前橋横のスペース
紋別橋から数百メートル千歳市側にある樽前橋の横にも1台駐車スペースがありましたが、こちらも先客がいました。
風不死岳北尾根コース登山口駐車場
紋別橋から喜茂別町側に1.8kmほど行くと、左手に数台駐車できるスペースがあります。そこが風不死岳の北尾根コース登山口です。こちらに駐車した場合は、紋別橋まで1.8kmくらい歩くことになります。紋別橋直前で歩道がなくなるので注意。276号線は、アホみたいに飛ばす車が多いです。
モーラップ無料駐車場
紋別橋から千歳市側に1.7kmほどのモーラップ無料駐車場です。トイレ完備です。今回はここに停めて、約1.7km紋別橋まで歩きました。
モーラップを出発して、樽前橋までは歩行者・自転車専用の道があるので気持ちよく歩けます。
次回来るときは、クロスバイクを車に積んで来ればかなり時短出来ることに気づきました。
楓沢入渓から苔の回廊まで
紋別橋に到着したら、後は簡単です。紋別橋から楓沢に降りて、上流に向かって沢沿いに歩いていけばいいだけ。
紋別橋の喜茂別町側から楓沢に降りれます。
楓沢に降りました。あとはこのような道をしばらく上流に向かって進んでいきます。
苔の回廊到着までは、ところどころ倒木を潜ったり、またいだりする必要がありますが、基本的に緩やかな道なので体力的にはすごい楽です。
10分程歩くと、徐々に苔の回廊の雰囲気を感じさせる風景に変わってきます。
岩や、木に生えている苔が非常に良い雰囲気でした。ここを訪れる2日前まで、雨が降っていたので苔が元気だった気がします。
楓沢入渓から20分くらい経過した頃、とうとう苔の回廊に無事到着しました!
苔の回廊に到着!
苔の回廊に到着したので、回廊を散策しながら写真を撮りまくりました。
因みに、ここからは道の険しさが増します。
話に聞いていたとおり、両サイドの岸壁にびっしりと苔が生えていました。一面緑だと異次元の空間な感じでワクワクします。
何種類かの苔が生えている様でしたが、動物の毛のようなフサフサする苔もあり思わずモフモフ触ってしまいました。
日が当たらないところは結構暗いです。三脚使って撮影しています。
徐々に険しくなってきます。倒木を跨いだり、潜ったりしながら奥へと進んでいきます。
奥に進むにつれて、岸壁の高さが高くなっていきます。
しばらくすると、岩が崩れていて先に進めなくなります。
ここで第一の苔の回廊が終了です。
実は、第二の回廊があるので、ここからは山道を迂回して、進みます。
行き止まりの左側を見ると、経路を示すピンクテープがありますので、それを伝って行けば第二の回廊へと導いてくれます。テープを見逃さないように注意してください。
迂回路はこのような急登なので気をつけてくださいね。(急登を登ったところから撮影)
迂回路を15分ほど歩くと第二の苔の回廊へ到着しました。第一の苔の回廊よりも道幅が細くなっている気がします。
第二の回廊も岩が落ちてたり、倒木があったりでなかなかの険しさです。
この木を渡って、上に登って少しすると、苔の回廊は終了し、普通の登山道になります。そのまま進めば、樽前山や風不死岳に繋がるのですが、今回は写真撮影が目的だったので、この木を渡ったところで引き返すことにしました。
木を渡った直後。ちょっと趣向を変えてソフトに表現。
この先、数分行くと苔の回廊は終了します。
帰り道は単焦点レンズに切り替えて、ボケを楽しみながら歩きました。
これにて、苔の回廊散策は終了。楓沢入渓から往復1時間半くらいの散策でした。
苔の名所としては僕が度々訪れる苫小牧市の樽前ガローもありますが、樽前ガローは水が流れているため、気軽に散策できませんが、苔の回廊は水が流れていないので苔の間を歩けるのが気持ちよかったです。
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あると便利な持ち物
三脚
晴れの日に行きましたが、苔の回廊内は光が届きにくいです。
画面全体にピントが合うようにF11くらいに設定し、手持ち撮影でぶれないシャッタスピードにしようとすると、ISOを3200とかにしなくてはいけなくなり、ノイズが目立ちます。
ですので、行きは、コンパクト三脚のベルボンUT-63Qを使用して撮影しました。
(帰りは単焦点レンズで全て手持ち)
そこまで大きな三脚でなくても、小さめな三脚があるとより綺麗に撮影できると思います。
スパッツ
楓沢は砂道なので、登山用スパッツで砂が靴の中に入ってこないようにすると快適です。
熊鈴
支笏湖付近はヒグマの生息地で、目撃情報もあるので熊鈴があるとすこし安心かと思います。